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野沢温泉村の伝統野菜「野沢菜」を紹介します!

野菜・くだもの

野沢菜温泉村の伝統野菜、野沢菜。全国区の知名度があり、長野県の名産、お土産のお焼きでも人気の高い具材となっています。
信州一有名な伝統野菜と言っても過言ではない野沢温泉村の漬菜(菜っ葉を漬けたもの・菜っ葉の漬物)・野沢菜漬けの原材料である「野沢菜」を紹介します!
野沢菜は、アブラナ科アブラナ属です。

余談ですが、俗にいう「菜の花」とは、アブラナ科アブラナ属の花の総称のことを言います。
小松菜・白菜・キャベツなどなど…
「菜の花」と呼ばれる植物って意外と多いんですよ。

[ふきだし set=”カノナ”] 菜の花=ナタネと思っていた無知なカノナです(^-^;
カノナは関東南部で育ったため、「菜の花」というとナタネだと思い込んでいたのです。
地域によって「菜の花」と呼ぶものが違う植物だと知って、目からうろこでした!

そして、野沢温泉村や飯山市がある北信州で「菜の花」というと「野沢菜」を指すんです。
私はそれが分からず、野沢菜なのになんで「菜の花」っていうんだろうって思っていました。 [/ふきだし]

野沢菜は、北信州にに位置する、スキーと温泉で有名な野沢温泉村が原産とされています。
野沢温泉村の野沢菜で作られる野沢菜漬けは、漬け菜としては日本を代表するほど有名になり、日本全国津々浦々で食べられています。
今回は野沢温泉村の伝統野菜「野沢菜」を紹介します!

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信州の伝統野菜 野沢温泉村の野沢菜の歴史

野沢温泉村と野沢菜の歴史を紐解いていってみましょう!
野沢温泉村に残る伝承では、「野沢菜」は野沢温泉村の健命寺の和尚様が、宝暦年間(1751~1763)当時に京都に行った折、今の大阪府辺りで栽培されていた「天王寺蕪(現在のなにわ伝統野菜の一種)」の種子を野沢温泉村に持ち帰り栽培したことが始まりと言われています。
その種を野沢温泉村の健命寺の畑にまいたところ、蕪が小さく葉が大きい天王寺蕪とは違ったものが育ってしまったそうです。
天王寺蕪は温暖な西国産の蕪で、寒冷地でもある野沢温泉村で突然変異を起こしてしまったそうです。
それが野沢温泉村の「野沢菜」の始まりと言われています。
現在でも、健命寺内では、「寺種」として、野沢菜原種の種を採取していて、一部の種子は野沢温泉村内などで流通もしております。
ですが、野沢温泉村の野沢菜は、現代の遺伝子の研究では「天王寺蕪」の子孫ではなく、東日本の山間地に多いシベリア経由で入ってきた耐寒性に優れる西洋系の一種と見られています。

[ふきだし set=”カノナ”] 野沢温泉村の野沢菜の元祖が大阪の「蕪」だったことにはビックリです。
野沢温泉村では蕪が全然育たなく、茎と葉っぱが伸びてしまい、漬け菜として発達したんだとか…。
菜っ葉だと思っていた野沢菜が実は蕪だったことに本当に驚きました。
でも、今の科学だと大阪じゃなくてシベリア伝来とも!?あの時代にどうやってシベリアから伝来してきたのか、そこも気になります! [/ふきだし]

野沢温泉村の伝統野菜「野沢菜」の栄養

野沢温泉村の伝統野菜である野沢菜は、良質な食物繊維を含んでいます。
カリウムなどのミネラル類も豊富に含んでいます。
野沢菜などに含まれているカリウムはナトリウムと連携し、体内の水分量を適切に保つ効能があります。
野沢菜には、β-カロテンの栄養が豊富に含まれていて、そして、ビタミンCもビタミンKも豊富に含まれています。

[ふきだし set=”カノナ”] ナトリウムと連携することで効能が増すということは野沢菜漬けは利になる食文化ってことなんですね。
食物繊維がたっぷりだからこそ、あの何とも言えないシャキシャキ感があるんです。
ちなみに、あまりにしっかりした食物繊維のため、スムージーを作ろうとミキサーにかけてみたら繊維がミキサーの刃に絡まり、ミキサーから煙が出てしまいました( ノД`)それぐらいしっかり・たっぷり繊維なのです☆[/ふきだし]

野沢菜食べられる箇所100gあたりの成分
エネルギー 16kcal
食物繊維 2.0g
カロテン 1200μg
ビタミンK 100μg
ビタミンC 41mg
ナトリウム  24mg
カリウム390㎎
カルシウム 130mg 

野沢温泉村の伝統野菜「野沢菜」の育て方

実際に野沢菜が育てられたらいいなと思われる方も多いかもしれません。
そんな野沢菜の育て方です。
長野市などの都心部では、9月中旬前後に種をまきますが、夏が短く冬が早く来る北信州の野沢温泉村では8月中旬~下旬に種をまきます。
種まきから3日前後で芽を出し、種まきから一週間後ごろに一番間引きをします。

この一番間引きの野沢菜を野沢温泉村では湯がいたりしてお浸しで食べます。
一番間引きは野沢温泉村では「鯛の刺身よりおいしい」と重宝されています。
収穫量が少ないため、一番間引きを味わえるのは生産者や地元の特権みたいですよ。
私も食べる機会がありましたが、あの立派な野沢菜とは思えないほど柔らかく風味豊かで美味しかったです!

その後、10月ごろまでに5回ほど間引きをし、50~70cmぐらいまで育った野沢菜を収穫し、野沢菜漬けにします。
そして、ひと冬を越し、春になったころ収穫をした時に株を残しておいた野沢菜からまた芽が伸びてきます。
その芽をとう菜としてお浸しや炒め物にしたりと楽しみます。
とう菜を楽しんだ後、野沢菜から黄色いきれいな花が咲き、種を付けまたその種を採取し、今夏に種をまく…といった流れになります。

[ふきだし set=”カノナ”] 野沢温泉村の野沢菜は野沢菜漬けとして育てていますが、漬物以外にも楽しめる野菜なんですよ。癖もなく、灰汁も少ないのでとても食べやすい菜っ葉なのです。 [/ふきだし]

カノナの野沢菜栽培結果
私の畑でも野沢温泉村の野沢菜の原種の「寺種」をまいて、野沢菜を育ててみました。
育てることが初心者の私ですが、そんな私でもしっかり育ることが出来ました\(^o^)/
初冬に大きな葉をつけて、それを収穫したのですが、刈り取りがとても大変でした~。
というのも、蕪のギリギリ上を刈るのですが、茎がしっかりしているので、なかなか刈ることができないのです!ざっくざっくと次々と刈り取るベテランの方々には感服です。。。
その刈った野沢菜を洗って漬けようとしたのですが、洗い流すシンクの中に90cm近く育った野沢菜は入らなかった…(;’∀’)本来のやり方ではないですが、野沢菜を半分に切って洗って漬けこみました…
皆さんが野沢温泉村にある麻釜という温泉が湧き出ている大きな洗い場に行って洗う理由がよく分かった瞬間でした。
春には黄色いきれいな花を付けましたし、種もしっかり採種できました。
そして、毎年、しっかりと育ってくれるかわいい野沢菜たちです^^

ちなみに、野沢菜は天王寺蕪が突然変異した説があるように、蕪があるんです。
野沢菜の蕪はとても小さいため、捨てられてしまうのですが、この蕪も意外と美味しいのです。
私は蕪のポタージュにして楽しみました。ですが、本当に小さいので集めるのがちょっと大変なことが難点です(*_*)

野沢菜の醍醐味「野沢菜漬け」について

野沢菜は漬物(漬け菜)として楽しむのはもちろん、先にも記載しましたが、季節折々で楽しむことができます。
鯛のお刺身より美味しいと言われている一番間引きはお浸しに、早春に採ることができる「とう立ち菜(とう菜)」はお浸しや炒め物、ほうれん草などの同じように楽しむことができます。
ここでは、野沢菜漬けの様々な楽しみ方をご紹介いたします。

[ふきだし set=”カノナ”] 野沢菜漬けは各家庭で様々な作り方がります。入れる材料も各家庭で違うので、いろいろな野沢菜漬けを楽しむことが出来ます。
基本は、塩とトウガラシ。
私はそこに渋柿を入れたりしています。塩味がまろやかになり味がふくよかになるんですよ。[/ふきだし]

野沢菜漬け 浅漬け

漬けこんだばかりの青々としていて、しゃきしゃきの歯触りが食べ応えがあり美味です♪
野沢菜漬けは各家庭独自の味があり、親から子供へ伝えられています。
ですが、昨今、家で漬ける家庭が減ってきている現実もあり、各家庭独自の味わいが減りつつもあります。

野沢菜漬け 本漬け

秋口に漬けこんだ野沢菜漬けが12月中旬ごろになるとべっ甲色になり、浅漬けの時のようなシャキシャキ感ではなく、丸みのある柔らかい触感へと変わります。
葉っぱ付近はよく使っていてしょっぱいので、細かく刻んでお茶漬けにしたり、北信州の郷土食「やたら」に入れたりして楽しみます。
本漬けの醍醐味は根に近い茎のところになります。本漬けにも関わらず、シャキシャキとした歯ごたえと、本漬けならではの深い味わいを堪能することができます。

※「やたら」について
北信州(飯山市や野沢温泉村など)の郷土食。
野菜のふりかけともいわれてます。
やたらに切る、やたらに入れる、やたらに美味しい…などが名前の由来となっています。
大根やニンジン、キュウリ、ナスやみょうが、伝統野菜のぼたんこしょうなどの野菜と野沢菜漬けや大根のみそ漬けなどを細かいみじん切りにして混ぜ合わせた料理になります。冷ややっこの上にのせたり、そうめんの薬味として食べても美味しいですよ。

私は浅漬けのシャキシャキ感が大好きです。
本漬けはちょっとしょっぱくて苦手でしたが、その塩味が調味料の代わりとしていろいろな料理に合うのです。
漬かった分、しょっぱいですが、奥深い味わいになっているので料理にピッタリなんですよ。

次は、野沢菜漬けのレシピをご紹介します。

漬物だけじゃもったいない!野沢菜漬けを使ったレシピ

野沢菜漬けを漬物だけで食するのは勿体ないです!
ちょっと時間がたって酸味が出てしまった野沢菜漬けも様々な料理に活躍できます。
特に、漬物としてはつかりすぎて塩辛い葉っぱ部分も料理にするとちょうどいい塩加減になって美味しく楽しむことができるのです。
ここでは、野沢温泉村にお住いのお母さまたちから教わった野沢菜漬けをより楽しむ料理を紹介します!

野沢菜漬けおにぎり

通常通りおにぎりを握ります。その際、塩をまぶさないでください。
海苔の代わりに、野沢菜漬けの葉っぱを巻きます。
形は三角より俵型のほうが巻きやすいですよ。
緑が鮮やかなおにぎりが完成します。

[ふきだし set=”カノナ”] 具材は何でもOK!おススメは塩昆布。昆布の甘辛い味付けと相性抜群ですよ。 [/ふきだし]

野沢菜漬けチャーハン

野沢菜漬けを葉っぱからすべて使用します。1茎~2茎ぐらいを使用します。
細かく刻んだ野沢菜漬けを調味料を入れるときに投入。
野沢菜漬けが結構な塩味がありますので気を付けて味付けをしていきましょう。

[ふきだし set=”カノナ”] 塩っ気が足りないときは醤油をプラスするといいですよ。
こちらの具材はシンプルに野沢菜漬けと卵がベストです。
油はごま油を使うとグッと本格的な味に変わります。 [/ふきだし]

野沢菜漬けチーズトースト

酸味がある野沢菜漬けがお勧めです。
バターやマーガリンを塗ったパンに、しっかり絞って細かく刻んだ野沢菜漬けを好みの量を振りかけてその上にチーズを投入。とろけるチーズがお勧めです。
そのままトーストして出来上がり♪
マヨネーズをかけて食べるのもおススメです。
カロリーには気を付けてくださいね(;^_^A

[ふきだし set=”カノナ”] 野沢菜漬け&チーズ&マヨネーズは最強トリオです。やめられない~止まらない~となるので気を付けてください!もちろん炊き立てゴハンにもぴったりですよ。
最近では野沢温泉村の飲食店でも様々な野沢菜漬け料理が提供されています。
なかでも人気はピザ!!トーストに比べると少し手間がかかりますが、こちらも絶品ですよ。鳥の照り焼きとチーズと是非ご賞味ください![/ふきだし]

野沢菜漬けは和食が合うと思われがちですが、酸味が強い漬物でもあるので、ピクルスのような感じで洋食にも簡単に使うことが出来ます!
最近でもはピザに使うお店も増えてきました。

私が監修したカフェではサンドイッチに使用しました。
よく搾って細かく刻んだ浅漬けの野沢菜漬けとマヨネーズ、コショウをたっぷり効かせて作ったサンドイッチですが、野沢菜のシャキシャキ感とマヨネーズのマイルドさがクセになる味わいです!
今ではそのカフェの看板メニューになっているんですよ♪

野沢菜を育む野沢温泉村情報

野沢菜の発祥の地、野沢温泉村はスキーと温泉の村です。
そんな野沢温泉村で一時期働いていた私です。
野沢温泉村にいたからこそ、言える「野沢温泉村あるある」をご紹介します。

[ふきだし set=”カノナ”] この情報は私の個人的な思いです。間違っていましたらお問い合わせにてご連絡をお願いいたします。 [/ふきだし]

なんと日本一長い地名を持つ野沢温泉村です。
そして、市町村名で「温泉」とつく市町村は野沢温泉村だけなんです^^

野沢温泉村の家にはお風呂があるのですが、ほとんど使用せず、村民の方は無料の温泉施設を毎日利用しています。
そのためなのか、野沢温泉村の方々は皆さんお肌がきれいなんですよ~。
お肌のトラブル知らずとか!?

豪雪地帯の野沢温泉村ですが、雪が降ると皆さん活動が活発になります。
普通の豪雪地帯の方々は雪が始まるとインドアになるのですが、
野沢温泉村の方々は雪が降ると活気に満ち溢れます!
スキー目当ての観光客が増えるからというのもありますが、ウィンタースポーツを楽しむ方々も多いのです。
野沢温泉村のウィンタースポーツを楽しむ方々はガチ勢です!
小学生だって上級者コースをす~ぃす~い滑っていきますよ~。
それもそのはず、野沢温泉村はオリンピック選手の排出日本一なんです。
人口4000人にも満たない村でなんと16人も排出!
全てウィンタースポーツのみですが…
冬になると野沢温泉村が活気づくのもうなづけますね!!

野沢温泉村の伝統野菜「野沢菜」を紹介します!~まとめ~

野沢温泉村には村民の台所と言われている麻釜(おがま)があります。
そこは、70度~90度近くの温泉が湧き出ている場所で、そこに村民は足を運び、お菜(野沢菜の事を地元の人はお菜と呼びます)を洗い、洗ったお菜を漬物にします。
麻釜で洗ったお菜の野沢菜漬けは一味も二味も違うらしいです!

※残念ながら私の舌ではその違いが分かりませんでした…(;´д`)トホホ
麻釜は野沢温泉村の村民以外の人は入ることは禁止されていますのでご注意下さい!

令和になった今でも、伝統的な方法で野沢菜を育て、野沢菜漬けを作っている野沢温泉村。
野沢温泉村の食卓に野沢菜漬けが並ばない日はないというほどあることが当り前の野沢菜漬け。
野沢菜は信州の伝統野菜の中でも今なお、盛んに生産・消費されている野菜ではないでしょうか。
日本全国で見ても名前が知られている数少ない伝統野菜だと思います。
その野沢菜ですが、原種の栽培が減少している現実もあります。外国産の種での栽培が昨今多くなっています。
消費者としては原種なのか外国種なのかは正直見た目・味では分からないです。
ですが、やはり、信州の伝統野菜。原種を守り、発展していきたいですね。

そして、一度は本場の野沢菜漬けを野沢温泉村で味わってみてください。
冬だけではなく野沢温泉に春に来て、桜と黄色い菜の花を見るのも一興ですよ♪

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